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【2025/01/23 12:21 】 |
『なんで勉強なんてしなければいけないの?』と子供に質問されたら
まあ、仕事がら、これは本当によく質問されることなのですが。


これまで何年も教育の片棒を担ぐ仕事をしておきながら、正直、いまだにハッキリとした答えは見つかってません。


いい高校に入るため?
いい大学に入るため?
いい会社に入るため?

そして、立派な大人になるため?


違う。
こんなものは答えになってない。


いや、実はこれが正しい答えなのかもしれないけれど、中学・高校生くらいの子供たちにこれを答えたところで、これが彼らの求める答えではない。


もっと直感的に、わかりやすく、リアリティのある答えを提示しなければいけない、ということまでは自分も重々承知しておりますが。


脳は使えば使うほど賢くなる。

賢くなれば、人生はもっと楽しくなる。
賢くなれば、お金を稼げる。
賢くなれば、いい友達にも恵まれる。

賢くなれば、ダマされない。


だから、脳の柔軟な子供の頃から、柔らかアタマにしておく必要がある。





ここから以下は、ちょっと本題から外れて、今のところ自分の考えている『人生に必要なもの』のお話を。



国語・数学・理科・社会・英語・音楽・美術・保健体育・技術・家庭。
いろんな『知識』を身につけ、そこから『知恵』を生み出す。


本来、『知識』と『知恵』は全くの別モノです。


『知識』とは、生きていく上で、自分の土台となるもの。
そして自分の身を守る、いわば防具のようなもの。


『知恵』とは、土台となった『知識』をもとに、自らが考え出すアイデア。
こちらは人生を切り開く、いわば武器のようなもの。


大人になって最も必要とされる能力は、この『知恵』の方なのですが。
ただ、土台の『知識』がなければ『知恵』を生み出すことは難しいのです。


ごくまれにいますけどね。
いわゆる『脳が運動神経でできている人』は、『知識』がなくてもゴリゴリと『知恵』を生み出し、ガンガン人生を切り開いていける。

『世渡り上手』であり、ある意味の『天才』です。
でも、こういう人たちは例外です。


ちなみに、『知識』だけの人もダメです。
ネット掲示板なんかを見ていると、よくいます。

やたらめった、他人を悪く言う人たち。
バカだのカスだのといった言葉を、平気で言えちゃう人たち。

彼らはまさに『知識』という鉄壁の防具で、自分自身の世界をガチガチに守り抜いているわけです。
居心地がいいでしょうからね。自分の世界は。


でも、それではダメなんです。


せっかくの『知識』が、全く生かされていない。
『知識』は本やネットでも充分に身につけることはできますが、それを『知恵』に変えるためには、とにかく行動しなければいけない。


現実世界で『知識』を応用しようとするとき、たいてい矛盾にぶち当たり、それを解決するために『知恵』を絞り出す。
そこまでいかないと、『知恵』は生み出せないと思うのです。


この『知恵』を生み出す作業こそ、生きていく上で必要ではないのかな、と。




で。


話を戻しますが。


Q.『なんで勉強をしなければいけないのか』


A.『賢くなれば、楽しい人生を送れるから』



ただ、これを子供たちに説明する段階で、もうひとつ大きな壁にぶつかるのですが。



今の子供たちには、夢がない、ということです。
夢がないから、『楽しい人生』が何なのかもわからないし、わからないから憧れることもできないし、目標にもできない。

だから、勉強をして賢くなることに、全く意味が見いだせない。


子供に限らず、最近では大学生くらいになっても、将来のビジョンが全く描けない人が多すぎます。


では、この原因は何か?


それは、大人が夢を持てていないから。
夢を語れないから、子供たちにも教えることができない。


結局のところ、『子供たちに夢がない』のではなくて、『子供たちに見せる夢がない』ということなのでしょうけど。


じゃあ、どうやって子供たちに夢を語ってやればいいのか?


大人が、そのことを勉強するしかない。
今、まさに自分が悩んでいるように。


ほらね、子供の頃に勉強しとかないと、こういう大人になってしまうんだよ、と、反面教師的なことしか言えなくなってしまっている自分。



はい、今の自分ではここまでが限界です。


『楽しい人生』がどんなものか、これをわかりやすく切実に説明できるよう、がんばらねば。
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【2012/02/29 02:37 】 | 勉強・学習 | 有り難いご意見(0)
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